2010年09月28日

害虫の大発生について

急に涼しくなって,先日までの酷暑の緊張が解け,倦怠感が襲ってきた。溜まっていた疲れも出ているのだろう。いろんなことが面倒くさい。。

正直に言ってブログなんか書く気もしないのだが(笑),今年の虫の大発生について質問を受けたのでそのことについて少々。

○今年はなぜ虫が大発生しているのか?

基本的に高温・乾燥は害虫繁殖にプラスに働く。

まず一般的に害虫の世代交代の早さは気温に比例するので,今年のような猛暑では世代交代のサイクルが早まり,個体数が加速度的に増える。

これはコナガの例。

konaga.JPG

成長の日数が7日違ったら,あーた,ひと夏で何世代も余計に交代するってことですよ。ドラえもんのバイバインみたいな怖ーいお話。

g001.jpg

乾燥も大発生の要因。昨年普及所の人に教わったばかりなのだが,実は害虫が死ぬ一番の要因は雨だそうだ。雨で卵や幼虫が流れ落ち,溺れ死ぬことで虫の数が減っているわけだ。乾燥が続くとそのまま増え続ける。今年は虫にとって天国だったというわけだ。


○防虫ネットをかけているのになぜ虫が入るのか?

まず当たり前の話として,裾の密閉が完全でなかったり穴が空いていたりすると,今年のような大発生時はすぐに入られる。「例年は大丈夫なのに」と思う向きもあるだろうが,それは個体密度が低かったのでその程度でも大丈夫だった,という話でしかない。

完全密閉しているのに入られた,という話が今年は多い。僕もところどころやられている。ネットの開け閉め時や,定植前の苗に付かないようにするのはもちろんだが,仮に無傷で定植できたとしても防虫ネットは完ぺきではない。なぜか。孵化したばかりの害虫と言うのはとってもとっても小さいのである。

たとえば今年大発生しているシンクイムシ(ハイマダラノメイガ)。孵化直後(零齢幼虫)は体長わずか1mmしかない。下の写真で見ると直径は0.1-2mmだろうか。

シンクイムシ0齢.jpg



こちらはハスモンヨトウ。同じくらいの小ささ。

hasumon.jpg


我々が見慣れているのは幼虫でも中〜老齢幼虫である。孵化直後はこんなに小さく,1mm目合いの防虫ネットなど簡単にすり抜けてしまうのだ。したがってネットの通路に草が生えていたり,周りに草やぶや裸の作物があると,そこに卵を産まれて移動されれば侵入される。例年は同じ条件でも個体数が少ないのでネットに到達する奴が少なかっただけで,防虫ネットは完全な防御にはならないことはよく覚えておくべきだろう。目合いを細かくすれば入る確率は下がるが,程度の問題でしかないことにも注意が必要。もちろん程度の問題は大きいわけだが。

僕は今年は通路の草も気を使って結構きれいに管理したが,それでも今採っている8月上旬播きの大根,葉物はシンクイが結構入っている。畑によってはハスモンも。これで入られるとやりようないですね。

苗床は隣が枝豆とインゲンだったので入られた口もいくつかある。播種口ことにトンネルを区切っているので全滅にはならないが。


こんな感じです。皆さんからも補足・報告よろしく。









posted by かぜだより at 22:00| Comment(5) | TrackBack(0) | 畑情報 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
こういう虫自体を農薬をまくの影響で見なくなりました。
ほんとはいることが自然なのにと、思いつつ・・・
もともと東京育ちの嫁はこんなのが野菜から出てこようモノなら、大騒ぎ。。。

なんだか変・・・と思いつつ、、、
Posted by jack at 2010年09月29日 02:30
私も、コメントを書いている余裕は無いのですが…

うちでは、8月上旬から0・6ミリ目合いのサンサンネットで作付けた大根、9月半ばのものまで、すべて、ヨトウムシに入られ続けています。初期はシンクイがひどかった。トンネルしていて、シンクイに入られたのは、初めてのことです。それだけ、密度が高かったということでしょう。

また、これまでもありましたが、ネットの上に直接、ヨトウガの卵塊を見つけえることが、早くからあり、これも、密度の高さ、あいつらの、産卵欲求の高さを物語っていると思います。(息子のパン小屋の、入り口の引き戸のアルミ部分にも、産んでいた)

すべて、作付けたアブラナ科類、レタス類、ヨトウに入られています。あれら、0.何ミリかの幼虫、3,4メートル(あるいはもっと?)は歩くようで、きれいにした畑の真ん中から使っていても、入られます。

なにか、幼虫の忌避する物質を、ネットやパオパオに、練りこむ、ということはできないのだろうかと、思うのですが。
Posted by とびら at 2010年09月29日 04:34
そうなんですよね〜。サンサンネットでも害虫入るときは入りますから。
今年はよく枝豆にシャクトリ虫(ヨモギエダシャク)がサンサンネットを無視して入りました。葉をいっぱい食べられましたが、莢を喰うことはないので、収穫間際だと無視しましたが(笑)

あと、今年はメイガ系とヨトウ系が大繁殖してるみたいです。

知人は白菜の苗がシンクイにやられ全滅したとか…(汗)

ここのところの雨と低温で、害虫の繁殖力は弱まることを祈るばかりです。
Posted by A-GYO at 2010年09月29日 04:54
>jackさん

見た事がない人は虫見たらびっくりですよね。僕もかつてはそうでした。

>とびらさん

産卵欲求って怖い言葉ですね ^_^;

**幼虫の忌避する物質を、ネットやパオパオに、練りこむ


住友化学が殺虫剤練りこみ蚊帳というのをマラリア対策でアフリカに売り込んでいるので,そういう商品はありそうですけどね。

http://www.olyset-net.jp/olysetnet/2008/04/

有機農業的にどうなのか,っつうのはありますね。


>A-GYOさん

白菜とかひどそうですね。

A-GYOさんの枝豆の記事も見ました。

Posted by かぜだより at 2010年09月30日 18:41
久松さんの言われること、ふむふむなるほどと読ませて頂きました。やっと涼しくなって、雨もおつりが来るくらい降るようになって、虫の密度も低くなってきたのでしょう、わが農園でも今日葉ダイコンと山東なの初収穫をすることが出来ました。
もともと無難な作型での野菜作りしかしない無精者でしたが、去年太陽熱処理した苗床にキャベツ、ブロッコリーなど直まきしてうまくいったもので、今年も8月20日に種まきしたら、シンクイとヨトウムシなどにやられて全滅してしまいました。8月25日まきの分は、背に腹は代えられないと20年ぶりに殺虫剤なるものを使用したのですが、それでも半分近くシンクイにやられました。
うちの被害の様子を見ると、今年の虫天国の時に、不用心に防虫ネットのポールを太陽熱処理した床の外側に張ってしまったことも関係しているように思われます。いやはや、、、
去年久松さんが書かれた育苗の記事を見て、
http://kazedayori107.seesaa.net/article/124254905.html
うちでは、500株くらいなので、ペーパーポットを太陽熱処理した苗床に並べようかと思っています。9月に入ってから播種するハクサイやブロッコリーは72のセルトレイで何とか行けていますので。
育苗に関するアドバイスなどありましたら、また教えてください。時々ブログをのぞくようにしますので。
Posted by やまちゃん at 2010年10月01日 21:59
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