高かったら食わなきゃいいじゃん,と思うのだが,情緒に情緒で応戦しても仕方がないので,事実に基づいた反論を。
結論から言うと,野菜の価格など上がっても家計支出に影響はない。
以下,元ネタは昨年夏の勉強会でバイトのウッチー君が発表した内容。
総務省統計局が1世帯当たりの品目別支出金額という数字を出している。平成21年度で見てみよう。
http://www.e-stat.go.jp/SG1/estat/Xlsdl.do?sinfid=000007368968
1世帯当たりの年間総支出304万円に対して食料費は78.3万円(全体の26%)。このうち生鮮野菜は5.2万円で食費の6.6%,全支出の1.7%に過ぎない。魚介類7万円,肉類6.2万円はもちろん,菓子類の6.8万円よりも少ない金額である。つまりそもそも生鮮野菜には1世帯当たり月に4000円ちょっとしか使っていない。

☆上記資料より作図
さらに細かく見ると,今問題になっているキャベツは年間2020円(月額168円),レタスは1637円(月額136円)である。2倍になっても支出は月に130-160円しか変わらない。
他の支出と比べると,外食費が16.3万で野菜の3倍(うちハンバーガーは3700円でキャベツの2倍弱(笑)),携帯電話代が8万で1.5倍,ガソリン代が5.2万でほぼ一緒である。
もうこんなもんで十分でしょ。
以下雑感
・「高い」のと「高く感じる」のは別。大したコスト増になっていないのに,スーパーの「野菜赤字大放出」に踊らされて他のもん買わされないようにしてね。→ このように,消費者の行動原理はそもそも合理的ではない,という立場に立つのが行動経済学という分野。経済学というより心理学である。興味ある方は勉強されたし。
・ちょこっとネットを叩けば中学生でも分かるような事が報道に反映されていない。分かっててやってるなら扇動的でミスリーディングだし,分かってないならひどく不勉強で不見識。
・「天候に左右されて大変ね」と普段は同情してもらえる農業者は,高くても怒られる,安値で畑で野菜を潰しても怒られるなかなかつらい職業である。
・農業に関心のある消費者が,「いま私たちにできることは?」とかすぐ言うが,簡単だ。もっとカネを落とせばいい。99%のキャベツ農家は,草取りを手伝ってくれる消費者よりも,キャベツを2個買ってくれる消費者がありがたいだろう。





しかも高いと言っても、バブルが崩壊する前の価格と比べたら屁でもないです。
当時はセリ価格でダイコンが1本200円(小売価格は1本250円以上)とかが普通でしたから。
バブル時代のこの価格だったら、農家も卸売市場出荷のみで余裕でやってけたんですが、小売業が価格決定権を握るようになってから、そうはいかなくなりましてね(泣)
今のスーパーの野菜の値段は小売業のバイヤーが決めてるわけで。
多分、年間通してトータルすれば、野菜の購入金額は今年もそんなに変わらないと思われます。
ただ、今のエンゲル係数と昔のエンゲル係数の差はすごそうですけどね(笑)
この記事いただきだね。
ごちそうーwwww
うろ覚えで、ソース探してるんだけど、日本のパチンコの総売り上げと医療費が日本の農産物売り上げの10倍とかなかったっけ?
タイミングがズレてなかなかお会い出来ず
失礼してます。
久松さんのブログはいつも刺激的に読んでます。
今回も、勉強になりました。
たしかにキャベツが400円になっているけど
言っても200円程度の上下で、ペットボトル2本
我慢すれば済む話なんですよね〜。
しかも、キャベツ一玉あれば、何日も使えるし。
最後の、草取りよりキャベツを2個買う事・・・というのは、本当にそうですね。
グサリと突き刺さりながら、現場の本当の声を
しっかりキャッチして、自分の行動を定めなければと
思いました。
なんなんでしょうね。メディアっていうのは・・・。視聴者の同調を得られるのが第一なのかなという気が。
そこらへんの人に「農業をやってまして」と話すと
「いいわね、農業。みんなやってるものね?テレビで」なんて言われたりで返しようがないです(笑)。テレビ怖い・・・。